「冷吟閑酔」の意味/2021年書初めの出来栄え
ヤマギシナオです。
今年の抱負は、「冷吟閑酔(れいぎんかんすい)」に決めました。
「さりげなく詩を口ずさみ、のんびりと酔う、という自由で気楽な暮らし」(引用:四字熟語データバンク)という意味です。
すぐ人の言葉を真に受けてしまうのですが、もう少し自分らしさを忘れず気楽に暮らしたいと思います。
書初めの工程と出来栄え
実は、書道の師範免許を持っています。小学校一年生から15年近く習っていたので、ちりも積もれば、です。
まず、墨をすります。今年の私はひと味違うので、墨汁に頼りません。
懸命に、硯に向かって30分ほど、すりすりすりすり…。
※する場所を間違えています。本当は硯の陸(おか)ですります。
できた墨で書いてみました。
めちゃくちゃ薄いです。
水が多すぎて節々が滲んでしまっていますし、縁起も悪いです。
「冷」という字は書き方が二通りあり、どちらで書くか迷ってしまいました。また、苦手な字形なので余白でたくさん練習しました。
呪いが込められていそうな雰囲気になってしまいました。
一生懸命すった墨は、筆に含ませたとたん半分ほど減ってしまったので、おとなしく墨汁を足すことにしました。
おすすめの墨汁は「墨ちゃん」です。「伸びが良く、滑らかな書き味の墨液」だそうです。
日本習字オンラインショップで購入できるので、書初めの際はぜひ。
さて、何枚か書いて最後にできたのがこちらです。
……ちょっと下手ですね。
「冷」と「吟」が縦に間延びしてしまっています。「閑」「酔」の一画目の筆の入れ方も気に入りません。
何より良くないのは、全体のメリハリがないところです。
3年のブランクは大きすぎました。
師範資格を持っている身として、情けない限りです。
そもそも、半紙に書こうと思ったのが間違いでした。この配置で四文字入れるには縦長すぎるのです。
そして、書初めだからと丁寧に書きすぎたのも良くなかったと思います。
結果的に、勢いや強弱が出ない文字になってしまいました。
だから私は決めました。無心で一枚書くと。
上手いです。
伸びやかで迷いがありません。
これが私の実力だ、と満足することができたので、ここで終わりにしました。
書初めで大切なこと
書初めでいちばん大切なことは何でしょうか?
それは、それっぽい言葉を書くことでも、上手に書くことでもありません。
気持ちよく書いて満足して、「なんかいい年になりそうだなー」という気分を味わうことです。
詳しくない四字熟語をわざわざ調べて書くよりも、自分がそのときふと思ったことを筆に乗せて思い切り書けば良いのです。
どうせ年に一度しか書かないのですから、楽しむことができればそれで充分です。
私個人としては、これから四字熟語は書かないようにしようと思います。
それでは。
前回の記事>2020年末、大掃除の記録。
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